読んだのは 三回目くらいか。
やっぱりいいなぁ。
「若き数学者・・・」とは違って、成熟した文化論が中心だが、そこに挟まれるエピソードの数々は瑞々しい。
今回のテーマの中心はイギリス文化だがもう一つは家族だ。
著者の著作からは感じられない少しバランスを欠いた家族関係が面白い。ただ、バランスを欠いているように感じるのは、私の家族観がバランスを欠いているからなのかもしれない。
親の庇護を受けた子供も安閑とはしていられない、人生とは自ら切り開かねばならない道の無い草原なのだ。
深さを増した洞察力をもって語られるイギリス文化は何度読んでも面白い。