やぶにらみ気まぐれmemo

読んだ本、観た映画などなどの徒然日記

本「ひとの気持ちが聴こえたら」

 

ひとの気持ちが聴こえたら:私のアスペルガー治療記

ひとの気持ちが聴こえたら:私のアスペルガー治療記

 

 脳を磁気で治療する。脳の可塑化。

夢のような話だが、最後のあたりで語られる権力、倫理との折り合いがつくとも思えずちょっと背筋が寒くなる話だ。ただし、脳を器官としてみたとき、その障害に苦しむ人が救われることには期待してしまう。

一方で、うつの治療に効果があるのであれば、高齢化にともなう障害とも言えるターミナルケアの精神面でのサポートにも活用して欲しい(自分がそのような境遇になったときのことを考えると切に期待してしまう。)

磁気による治療が現実的になっていることに驚いた半面、脳の活動が電気信号で成り立っていることを考えると、治療法の進歩がもどかしい。

ドラマチックであるようで、今一つ盛り上がり切れないのは、やはり著者の経歴によるものなのだろうか。

とにかく人を幸せにするものになりますように!