やぶにらみ気まぐれmemo

読んだ本、観た映画などなどの徒然日記

映画「あのこは貴族」

あのこは貴族 門脇麦 Amazon とんでもない監督がいたものだ。 二日連続で鑑賞した映画は何年ぶりくらいだろう。 それくらい良かった。個人的には「やっと小津の後継者が現れたか」という感じだ。 評判は聞いていたので、小説はkindle版を購入済だったが未読…

本「方舟」

方舟 作者:夕木春央 講談社 Amazon アイデア勝負の一冊。 休日の一気読みエンターテインメント本として十分に楽しめた。 設定のところどころに多少無理筋なところがあり、アイデアをどう生かすかに苦労の後が見える。それも最後のどんでん返しで許容範囲。 …

本「護られなかった者たちへ」

護られなかった者たちへ 作者:中山 七里 NHK出版 Amazon 小説とわかっていても胸が締め付けられた。 義憤を覚えつつも、行動をしていない自分のうしろめたさを感じて、精神衛生上はあまりよろしくないかな。 税金が本当に現状の社会にとって正しく使われてい…

本「異人たちとの夏」

異人たちとの夏 (新潮文庫) 作者:太一, 山田 新潮社 Amazon 映画がここまで小説に忠実だったとは。 作者が脚本家のせいもあるのだろうが、ほとんど台本を読んでいるようだった。 後付けになるけれど、キャスティングもほぼ小説のイメージの通りだ。 父親のイ…

映画「異人たちとの夏」

異人たちとの夏 風間杜夫 Amazon 毎夏恒例の鑑賞。 大林監督の永遠のテーマである近親相愛のギリギリの表現を楽しむ。 そういう意味ではキャスティングがこの映画の鍵を握っていたことを改めて感じる。風間杜夫と秋吉久美子のラブシーンとも思える演出にはい…

映画「カリフォルニア・ドリーミング」

魅惑の女優シリーズ カリフォルニア・ドリーミング [DVD] グリニス・オコナー Amazon 大昔、テレビ東京で観た映画が気になっていて、DVDで買っていたものを鑑賞。 もちろん、名作ではないことはわかっていた。 しかし、なぜあの名曲のタイトルがこの作品に付…

歌謡曲「ミニ・ミニ ガール」金井克子

(12) ミニミニ・ガール 金井克子+ザ・ブルー・ビーツ+ミニ・ガールズ - YouTube この曲もBSマンガ夜話のオープニングで初めて聴いた。 あの頃の選曲は切れてたなあ。 昭和42年の発売で作曲は浜口庫之助。 この曲も切れてる。はじけぶりが凄い。 なんだかこの…

アニメ「海のトリトン」

(11) 海のトリトン - YouTube あろうことか「海のトリトン」の最終回と修学旅行が重なってしまったのだ。 当日は修学旅行から帰る日だった。 余韻にひたる間もなく、速攻で家に帰り、テレビにかじりついたのを覚えている。 ただ、それほど面白かった記憶がな…

歌謡曲「太陽に抱かれたい」ジョニー広瀬

(3) 太陽に抱かれたい - YouTube 初めて聴いたのはBSマンガ夜話のオープニング曲としてだった。 なんというか、衝撃的な歌唱に惹かれてしまった。 こいつうまいのか?低い声が出ないならキーを変えろよ。 アレンジといい、コーラスといい、途中の掛け声とい…

ポップス「ダンシング・クイーン」アバ

(2) Abba - Dancing Queen (Official Music Video Remastered) - YouTube イントロのピアノに一撃でやられた。 この瑞々しさにやられない若者はいない。 歌詞も初々しくかわいい。 悩む若者にはそれに見合った若さを味わい、楽しむ権利もあるのだ。 You can …

歌謡曲「芽ばえ」麻丘めぐみ

(2) 麻丘 めぐみ 芽生え - YouTube この曲で世の中に”少女”という生き物がいることを知った。 「足に豆をこさえて」なんて歌詞、もう意味を理解できない若者も多いだろうな。 とにかく、可愛らしさだけでなく美しさと完璧なスタイルを兼ね備えたアイドル史上…

歌謡曲「チャンチキおけさ」三波春夫

(44) チャンチキおけさ - 三波春夫 (歌詞CC付) - YouTube 酒は飲むけど酔っ払いが嫌いだ。飲めない子供の頃も酔っ払いは嫌いだった。 なので、この歌を最初に聴いた子供のときは、酔っ払いが浮かれている歌と思っていた。だって、「小皿叩いてチャンチキおけ…

歌謡曲「燦めく星座」灰田勝彦

(38) 灰田勝彦 燦めく星座 - YouTube 当然、リアルタイムで聴いたわけではない。 映画「トキワ荘の青春」の挿入歌として知った。 この映画の淡々とした、少し切ない雰囲気が大好きで、その雰囲気に彩りを与えているこの歌に惹かれた。 この歌が流れていると…

映画「個人教授」ナタリー・ドロン

個人教授 [DVD] ルノー・ヴェルレー Amazon 観るたびに胸にこみあげてくる映画がある。 昔買ったDVDで鑑賞。なんとまた封を切っていなかった。 まず、フランシス・レイの音楽、それに主人公の二人の美しさと1960年代のパリの街並み。 タイトルが性の手ほどき…

ポップス「花のサンフランシスコ」スコット・マッケンジー

(31) San Francisco - Scott McKenzie - YouTube 聴くたびに胸にこみあげてくる歌がある。 もう何十回観ただろう。流される映像がその感情を後押しする。 主義主張はいろいろあるだろうけれど、世代の違いを超えて共感できるものがある。 時を超えてその時代…

歌謡曲「恋の風車」チェリッシュ

(17) 恋の風車 1974 - YouTube このイントロを聴くと一瞬にして心は土曜日の午後のまったりとした喫茶店(カフェではない)に満たされる。 もう、本当に、他愛のない、どうでもいい歌詞である。 悩みも、葛藤も、切なさも、寂しさも、哀しみも、何もない。 …

歌謡曲「恋をあげよう」永田英二

(13) 永田英二 - 恋をあげよう - YouTube 70年安保の年の曲。 どんなに政治が混乱していても恋する若者はいるのだ。 聴くだけでやさしい気持ちになれる曲。

歌謡曲「さらば恋人」堺正章

(631) 【高音質】堺正章 さらば恋人 - YouTube 曲もいいけど、はやりこの歌は歌詞につきる。 さよならと 書いた手紙 テーブルの上に 置いたよ あなたの眠る顔みて 黙って外へ飛びだした いつも幸せすぎたのに 気づかない 二人だった 冷たい風にふかれて 夜明…

歌謡曲「ハチのムサシは死んだのさ」平田隆夫とセルスターズ

(618) ハチのムサシは死んだのさ - 平田隆夫とセルスターズ (歌詞CC付) - YouTube これもまた不思議な歌。 思春期を前にした子供には、この歌の裏テーマに学生運動の挫折などが隠されているなどとは思いもよらぬこと。 ただ、この曲のリズムに浮かれた気分…

歌謡曲「夜明けのスキャット」由紀さおり

(31) 由紀さおり 夜明けのスキャット - YouTube はじめて「歌謡曲」とそれに潜む大人の世界を意識した曲。 聴いたときのせつない”気分”は今でも忘れられない。 もちろんその元となるそれなりにエロい歌詞の世界が理解できたわけではないのだが。 この曲を深…

本「業界の濃い人」

業界の濃い人 (角川文庫) 作者:いしかわ じゅん KADOKAWA Amazon 濃い人が書いた濃い人の本。 いしかわじゅんは面白い。 はじめて知ったのはBS漫画夜話だ。はじめは、批評としてぎりぎりの線を確信犯的に語っているのかと思っていたのだけれど、そのうち、彼…

本「そのうちなんとかなるだろう」

そのうちなんとかなるだろう 作者:内田樹 マガジンハウス Amazon 二回目の読了。 現代の社会批評でもあり、青春の記録でもあり、昭和の時代の風物詩でもあり。 しかし、なんといっても読む人を勇気づけてくれる本だ。 印象に残ったのは二つ。 今は無き若き日…

映画「ドライブ・マイ・カー」

ドライブ・マイ・カー インターナショナル版 西島秀俊 Amazon <ネタばれあり> 久しぶりに映画館で鑑賞。 平日にもかかわらず、そこそこ席は埋まっていた。アカデミー賞効果かな。 一言で言うと、「大人の映画」。 冷静に観ればこんな明晰なしゃべり方をす…

本「検事の本懐」

検事の本懐 「佐方貞人」シリーズ (角川文庫) 作者:柚月裕子 KADOKAWA Amazon 不覚にも、というほどのことでもないが、「第三話 恩を返す」を読んで落涙してしまった。まさか、まさかミステリーを読んで泣くなんて・・・。とりあえず、泣かせるだけの力が著…

本「最後の証人」

最後の証人 「佐方貞人」シリーズ (角川文庫) 作者:柚月裕子 KADOKAWA Amazon あ~、面白かった。 主人公のキャラをたてるためのエピソードもストーリーにからめていて鬱陶しさを感じないし、主人公の魅力を際立たせている。 途中から、なるほど、という気が…

映画「女王蜂」

朝起きて、ベッドの中のままタブレットで何となく観た映画がこれ。 もうこれは映画を物語として楽しむという感覚ではなくて、市川崑のタッチをあの「犬神家」とは別の材料で楽しみたいというなんとも言いようの無い飢餓感を満たしたいという感覚。自分でもよ…

映画「ボーン・アイデンティティー」

20年前の映画を今更ながらamazonPrimeで鑑賞。 とっくに観ているはずと思っていたら観ていなかった。 と思ったけど、観ていて忘れているだけかもしれない。 それほど、既視感のある場面が多かったけど、それはそれとして楽しめた。 カーチェイスのシーンはあ…

本「星を継ぐもの」

タイトルはハードSFの名作として昔から知っていていつかは読みたいと思っていた。 やっぱり読んでよかった。SFにはあっといわせてくれるセンス・オブ・ワンダーが欲しいがこの作品はたっぷりと味わわせてくれる。 現代の科学と矛盾することのない壮大な仕掛…

本「小隊」

アマゾンの売れ筋ページを観ていたら並んでいたので、購入、一気読み。 現実の白兵戦を戦った人と話をしたことはないし、その状況を詳細に記録した文章を読んだこともない。ただ、戦争の映像記録で、特にベトナム戦争の記録などで観たことはある。 この本は…

映画「プロフェッショナル」

久しぶりに骨太の映画を観た。 鑑賞した後になんだか黒沢映画を観たような気持ちよさを感じた。 ところどころに出るちょっとした仕草が彼らのプロフェッショナルぶりを感じさせてわくわくさせる。プロットがわかりやすくてしっかりとハラハラさせてくれるし…