かなり前に録画していたものを観る。
クライマーに対する感情の不思議なところは、山登りに興味がない人間も巻き込んでしまうところではないか。
私自身、登山はしないが夢枕獏の「神々の山嶺」にははまってしまった。
このドキュメンタリーもしかり。
何のために登るのか。金のためではないことは確かだ。では名誉のためか?いや、彼らは何の記録が残らなくても登りたい山があれば登るのだろう。
そこには何か人生に対する根源的な問いの香りを感じる。何でだろう。
山野井さん夫婦の形にも興味がつきない。単なる愛情だけではない人生の目的を同じくした者同士の連帯感とでもいうのだろうか。言葉にすれば月並みなものになってしまうけれど何というか、心を揺さぶられる。
サポートをする木本さんもすごい。
しかし、絶望的な状況に対して、皆淡々としているのだ。人生に対する自信というのだろうか。
とにかく心を揺さぶられる番組だった。