川本三郎氏の本は好きで大昔から楽しんでいた。
今回は氏の好きな映画の本。
作者が本当に好きなことをを書いた本は自分がよく知らない分野でも読んでいて楽しい。寅さん映画は昔は毛嫌いしていた。今考えれば若さゆえの「マンネリは悪」という思い込みだったのだが、そう思うえることが若さの特権なのかもしれない。
今は寅さん映画に映る風景や地方の風習を楽しむ余裕が出た。以前、「土曜は寅さん」だったか、毎週週末にTVで寅さん映画をやっていて、時間があるときは楽しんでいた。
寅さんみたいな人物は本当に面倒だ。嫌いになりたいのだけれど嫌いになりきれない。嫌いになってしまうことに後ろめたさを感じてしまう。自分勝手なのだが、それは他人のことを思いやっての自分勝手だから。
この本ではロケ地を実際に旅した記録で読んでいて、自分も旅をしている気分になれて楽しかった。