久しぶりに映画館で鑑賞。
何に感動したって、映画のリアリズムが撮影、美術の技術の進歩によってここ
まできたのか、ということに感動した。
宣伝ではワンカット風の撮影が話題になっているが、特にそこには目を見張る
ほどの効果は感じなかった。
もっとも、撮影、編集技術としてすごいことは素人にもよくわかるし、ワンカ
ット風の撮影が映画のリアリズムを高める効果をあげていることは紛れもない
事実なのだけれども、それはそれとして、戦場の映像に圧倒されたのだ。
言葉では知っていたが、塹壕戦とはどういうものか。
第一次大戦における最大の発明といわれた鉄条網というものがどういうものか。
こでれもか、と見せつけられた。
風景にどこまでCGが使われているのか知らないけれど、ここまでセットを作り
込むのか。
伝令が困難を越えて使命を果たすというストーリーには、それほど感動しなか
ったし、シナリオでも特にそこを盛り上げる工夫をしているようにも思えない。
戦場とはどんなものなのかをひたすら観客に見せつけることがこの映画の目的だ。
予告編で主人公が一人のシーンを観ていたので、道中で相棒がどんな死に方を
するのが気になって仕方が無かった。(苦笑)
そのシーンで失血で顔が蒼白になっていくのには地味な効果だけれど大いに感心
した。
途中の森の讃美歌?のシーンも実話なのだろうか。
後はこの顔の主人公を見つけたキャスティングの勝利。
観て損はしない。