著者とはほぼ一世代ずれていはいるが、この本に描かれた時代の空気は十代の身体でたっぷり吸ったので一世代ずれた視点から描かれた1970年代として懐かしさとともに楽しめた。
フォークにはどっぷりと浸ったはずなのに、著者が描く「フォークは好かん」という気持ちにもどこか共感できるところがあり、今冷静に眺めればフォークが持つ民族音楽的な普遍的なものとカウンターカルチャーとしての時代の仇花としての要素のどちらに感応するかで好き嫌いがわかれるのかもしれない。
この絵柄はこれまで何度も目にしているはずなのに著者の名前を意識したのは今日が初めてだったのは自分でも以外だった。
しかし、才能のほとばしりを感じさせないこの才能はなんなのだろう。
何度も味わいたい作品だ。