相米慎二監督作品ということで鑑賞。初見。
漫画は楽しんで読んだ記憶がある。
まあ、大人の痴話喧嘩の子供版と言えばそれまでだが、青春というふりかけをうまいぐあいにまぶすしたことで主人公と同世代には猫にとってのマタタビとなった。
映画は薬師丸ひろ子がスプレーをするシーンから一気にトーンが変わる、最初はホラーテイスト、そしてATG風味へと。いや、ホラーは言い過ぎか。相米監督は「台風クラブ」といい雨のシーンがとてもいい。
薬師丸ひろ子がスリーブ姿でせまるシーンは本当に怖い。セリフも「私きれい?」という決め台詞だ。後の「Wの悲劇」につながる芸達者振りを楽しめる。
しかし、石原真理子は当時16歳か。後に共演男優を食いまくるような肉食の香りはしない(なんてったって聖心だし)が、当時から本当に色っぽかったんだなぁ。16にしてフェロモンを振り撒きまくりだ。
演出はさずがの相米監督にして時代のテンポにからめとられている感じ。もぐら叩きのシーンはどうなるかと思ったが尾美としのりの泣きで名シーンになった。
音楽がダメダメなのが残念。「守ってあげたい」くらいの名曲が欲しかった。