やぶにらみ気まぐれmemo

読んだ本、観た映画などなどの徒然日記

映画「霧の旗」

 

霧の旗

霧の旗

  • 倍賞 千恵子
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気持ちはわかるけど、そこまでやる?という感じ。

正直、弁護士に同情しました。

ただ弁護士を本当に憎い悪者に描かないのが山田監督、脚本家の橋本忍の意図なのかな。

印象に残ったのは、冒頭のシーンで熊本から東京までの行程の鉄道をきちんと描いていること。あぁ、昔はこんな風に席で寝ていたよなぁ。身体がバキバキになりそう。

この行程の撮影と東京の風景などが印象的なのだけど、山田監督つながりで「家族」を思い出してしまった。撮影も同じ人なんだな。

後半は舞台劇のようなシーンが多くなるが、設定が印象的。

ストーリーはおいといて、クラブ、スナック、喫茶店、居酒屋の風景が印象的な映画でありました。

映画「赤ひげ」

 

三船敏郎が主役だと思っていたら加山雄三だった。(笑)

 

黒沢作品なので、今まで観よう観ようと思っていて観ていなかった映画。

しかし、社会派の映画を撮るととたんに黒沢作品は輝きを失ってしまうなぁ。この映画でも唯一輝いていたのは三船がごろつきをコテンパンにのしてしまうシーンだった。いや、決してつまらないとは言わない。ただ、輝きを感じられないのだ。

 

この映画がこんなドロドロしたエピソードで構成されているとは思わなかった。勝手に三船が権力や周囲の理解のない大衆と戦うところが軸だと勝手に思っていた。

演出もここまで演劇的とは。時代を感じるなぁ。

ただ、夫と母親が関係してしまうエピソードをなんでここまでしつこく一人芝居で描くのか。脚本、監督の意図がさっぱり理解できなかった。

 

山崎努は病に伏して咳き込む演技がうまい。野村芳太郎はこの映画をみて「八つ墓村」に山崎努をキャスティングしたに違いない。(笑)

 

ともあれ、後味のいい映画ではありました。

映画「心中天網島」

 

岩下志麻つながりで鑑賞。

 

治兵衛は立ち直りかけていたのに・・・

治兵衛を身動きできない沼に引きずり込んだのは、遊女と妻の間に交わされた義理だった。

なんだこの既視感は。

あぁ、これは「博打打総長賭博」の鶴田浩二ではないか。

理屈ではわかっていても義理で身動きがとれなくなっていく。

最後に鶴田浩二は親分を斬り、治兵衛は遊女を斬る。

あぁ、義理の罪深きことよ。

 

岩下志麻は美しい。

中村吉右衛門はうまい。

久しぶりにみた小松方正もうまい。

美術も素晴らしい。

武満徹の音楽も素晴らしい。

白黒の映像も素晴らしい。

 

映画「この子の七つのお祝いに」

 

昭和の香りにどっぷりと浸りたくて岩下志麻で作品を選んで鑑賞。

浸れました。どっぷりと。

ロケの風景。タバコを吸いまくる出演者(杉浦直樹は実際に愛煙家だったらしい)。リアルすぎない描写。あぁ、昭和がここにある。

ストーリーは突っ込みどころ満載。言いっこなしとは思うが、こんなに政治風味、戦争風味があるのも昭和かな。

岩下志麻は好きだけど、高校生のときの写真のケバさに思わず吹き出す。

しかし、主な出演者のほとんどが鬼籍に入っているなぁ。

存命は岩下志麻小林稔侍あたりくらいか。

クレジットで松竹映画なのに角川春樹がの製作に驚く。音楽も大野雄二だったんだな。

映画「007 慰めの報酬」

007 / 慰めの報酬 [Blu-ray]

今更のようにamazonで鑑賞。

なんじゃこりゃ。

いくらアクションが売りとはいえ脚本がぐちゃぐちゃ。

誰にも感情移入できない。私だけだろうか。

監督は「地獄の黙示録」に熱中したということだが、うなづける。

しかし、あの悪役、あんなに強かったのか・・・

後のスカイフォールの良さを引き立てる作品。

本「ババヤガの夜」

ババヤガの夜 (河出文庫)

イギリスで売れている、という記事を新聞で知り、読んでみた。

へ~、ふ~ん、という感じ。

一気に読ませる筆力はあるが、自分にはこの本がイギリスで評価されている理由がさっぱりわからなかった。

夢枕獏を彷彿とさせる暴力描写はそこそこだとは思うが、キャラクターの魅力は到底及ばないし、登場人物たちの造形も今一つピンとこない。ヤクザの親分など、なんじゃこりゃ、という感じ。

まあ、いろいろな読者がいるということで。

映画「兄とその妹」

兄とその妹[VHS]

てっきり戦後の復興期のサラリーマン生活だと思っていたら、昭和14年の製作に驚く。

当時こんな生活だったのか。

火鉢のまわりでトーストの朝食をとっている風景は違和感たっぷり。

佐分利信の帰宅してからの脱ぎ散らかしっぷり、ネクタイの上から丹前を着るのも面白い。

妹の誕生パーティーも和室、和服での洋風パーティーにもえっ?という感じ。

しかし、セリフで語られる結婚観は現代に置き換えても通用しそう。

世の中の進歩的?な人間の考えていることはいつの時代も変わらないらしい。

ラストの佐分利信はそこまで爆発しなくてもと思うが、国策として満州へ旅立たせるためには仕方ないのかな。

満州への旅立ちは映画では新しい生活を予感させるが、当時世間ではどのように観られていたのだろう。日本のその後を知っている自分には、車輪についた雑草がなんとなく暗い暗示に見えてしまう。

それにしても、妹の桑野通子は可愛らしいし、スタイルもいい。魅力たっぷりだ。

 

小林信彦の「2001年映画の旅」の邦画No.15より)