やぶにらみ気まぐれmemo

読んだ本、観た映画などなどの徒然日記

本「僕はこうして作家になった -デビューのころ-」五木寛之

僕はこうして作家になった ―デビューのころ―

昔から五木寛之さんの本をよく読む。エッセイなどは繰り返し読む。

どこがいいのかと問われると、これがよくわからない。

五木さんの本とはいっても親鸞ものはあまり読んでいない。

これも理由は特にない。

好きな理由として思いつくのは「ノスタルジーを感じるから」というものだけど、決して同時代を生きた作家ではないし、どちらかと言えば親の世代に近い。

ただ、彼の文章を読むと懐かしさを掻き立てられるのだ。まあ、彼が活躍した時代に青春を過ごしてきたこともあるだろうけれど、彼の生い立ちなどの文章からも感じるのだから、どこか共鳴するものがあるのだろう。

一つ言えるのは、彼の文体が好きだということだ。自身も書いているように、根無し草のような浮遊感、悪く言えば落ち着きのなさなのだが、あの押しつけがましさの無さがしっくりくるのだ。ああ、また彼のエッセイをだらだらと読み耽りたい。