やぶにらみ気まぐれmemo

読んだ本、観た映画などなどの徒然日記

漫画「海街diary」

 

映画があまりにも素敵すぎて原作の漫画を一気読み。

映画が原作をリスペクトしていることがよくわかった。

しかしあれ以上のキャスティングはないだろう。

それほど多くはないであろう人間関係が描かれるが、それぞれのキャラクターの心情がこちらの心に自然に沁みてくる。

登場人物に悪人がいないことも心地がいい。それにしてもさりげない日常を描きながら、人生の機微を表現することのうまさよ

映画も何度も観返しているが、いつまでも読んでいたい作品だった。

漫画「男おいどん」

男おいどん(1) (週刊少年マガジンコミックス)

当時はたまに読んでいた程度でしかも面白いともなんとも思わなかった。

そりゃそうだ、中学生にもなっていない子供にこんな青春期の未消化なドロドロした思いを受け止められるわけがない。

では、今読んで面白いかと言われれば、当時の風俗描写のところに惹かれる程度。

しかし、こんな私小説ならぬ私漫画をよく連載したな、マガジン。

そこには当時の青年向けの編集方針があったのかもしれないが、こんな連載を載せてたら売れるわけがない。(笑)

 

調べたら、やっぱり松本零士が33歳のときの作品。

セクサロイド」はこれより先らしいが、女性のキャラクターは無茶苦茶で、いわゆるリビドー全開のストーリー。

下宿屋のおばさんと中華料理のおやじに救われる。

映画「さかなのこ」

さかなのこ DVD

小学生時代はそこそこ楽しめたが、のんになってからの不良とのからみまではどうなることかと思った。

水族館で働きはじめたところからのんも乗り始めた感じ。

夏帆が出て行った後の飲み屋でのししゃものからみには笑った。

特に感動もなければ涙もない、まあ、こういう人もいるというエッセイみたいな話として楽しめた。

多様性云々の教訓を期待した人には今ひとつなのだろうが、これでいいのだ。

 

 

本「爆弾」

爆弾

このミス1位ということで読む。

この作者の本は初めて読んだが、これまでいろいろな賞を受賞しているらしい。

確かに勢いを感じる筆力で、久しぶりにページをめくる手が止まらなかった。

ミステリーと言えばミステリーなのだろうし、面白かったが、なんだか現代の弱者のうめきをドッと見せつけられた感じで少々食傷気味。

シェアハウスでの爆発のシーンから一気に展開すればもっと強烈でスピード感あふれるサスペンスを味わえた気がする。

最後はちょっと息切れ感あり。

ただ、久しぶりに楽しませてくれた。

映画「フランケンシュタイン」

フランケンシュタイン(字幕版)

ミツバチのささやき」のモチーフになった花を浮かべるシーンを見たくて、今更ながらに鑑賞。

殺人鬼の脳を移植されたわりには、心優しい怪人なのだな。

なんといっても、特殊メイクの造形がすごい。

ボリス・カーロフは素顔を知られていない最も有名な俳優ではないかな。

しかし、怪人よりも異物を排除しようとする民衆の圧力の恐ろしさを感じた。

冷静に観れば、脳を移植して死人を復活させる技術がすごいのだが、そんなことを感じさせないシナリオでした。

映画「黄金の腕」

黄金の腕(字幕版)

フランク・シナトラ麻薬中毒者の”役”というのがなんとも皮肉。

確かに、禁断症状の演技が真にせまっていた。

この時代から麻薬の怖さを知り尽くしているアメリカで現在のアメリカがあるところに麻薬の怖さを感じる。

奥さんの生き方には当然ずるがしこさを感じるが、そうなってしまった経緯を想像すると末路には同情してしまう。

ギャンブルのシーンのブラフは今後いろんなシーンで観ることになる。

音楽のセンスが光る作品。

映画「マルタの鷹」

マルタの鷹 特別版 [DVD]

やっぱり、ハンフリー・ボガートはかっこいいや。

演出のテンポの良さは製作された時代を忘れさせる。

謎解きの醍醐味は今ひとつだった。たしかに相棒が撃たれるシーンの表情がヒントになってはいるのだけれど、まさかね、の結末。

拳銃の扱いの軽さにかなり違和感を感じたのだけれど、米国人は違和感はないのだろうか。ラストのボガートが探偵稼業の矜持を語る場面ではジーンとさせられる。