やぶにらみ気まぐれmemo

読んだ本、観た映画などなどの徒然日記

映画「ボーン・アイデンティティー」

ボーン・アイデンティティー (字幕版)

20年前の映画を今更ながらamazonPrimeで鑑賞。

とっくに観ているはずと思っていたら観ていなかった。

と思ったけど、観ていて忘れているだけかもしれない。

それほど、既視感のある場面が多かったけど、それはそれとして楽しめた。

カーチェイスのシーンはあり得ないけどあり得るかもと思わせる説得力が凄い。

ただ、あそこまでやると一つ間違えばスラップスティックコメディーだよね。

マット・デイモンは愛嬌があっていいのだけれど今一つ賢そうにみえないところが残念。

しかし、最期に殺される敵役のボスの役割はなんだったのだろう。主人公の敵役だから憎々しいのはしょうがないけど、それも組織のためだったろうに。会社のための身を亡ぼす中間管理職みたいで哀れだった。

女優は好感を持ったけど、もう少し色気が欲しかったな。

本「星を継ぐもの」

星を継ぐもの (創元SF文庫)

タイトルはハードSFの名作として昔から知っていていつかは読みたいと思っていた。

やっぱり読んでよかった。SFにはあっといわせてくれるセンス・オブ・ワンダーが欲しいがこの作品はたっぷりと味わわせてくれる。

現代の科学と矛盾することのない壮大な仕掛けには本当にアッとなった。

このような壮大な物語を読むと日常の出来事がちっぽけなものに感じてしまう。

アッ、そう思いたくて読んだのかもしれないな。とにかく面白かった。

本「小隊」

小隊 (文春e-book)

アマゾンの売れ筋ページを観ていたら並んでいたので、購入、一気読み。

現実の白兵戦を戦った人と話をしたことはないし、その状況を詳細に記録した文章を読んだこともない。ただ、戦争の映像記録で、特にベトナム戦争の記録などで観たことはある。

この本はこれまでの想像力を一歩すすめてくれた。

作中では上層部、政治に対する批判、というか感情としてのいらだちが少し描写されるが、それは批判が目的ではなく、戦闘の当事者はそのようなことを考えるものだという描写なのだろう。

著者の経験にもとづく専門用語の使い方といい、この分野のすすむべき新しい道を提示したいい作品だと思う。庵野秀明に映画化させてみたい。

映画「プロフェッショナル」

プロフェッショナル (字幕版)

久しぶりに骨太の映画を観た。

鑑賞した後になんだか黒沢映画を観たような気持ちよさを感じた。

ところどころに出るちょっとした仕草が彼らのプロフェッショナルぶりを感じさせてわくわくさせる。プロットがわかりやすくてしっかりとハラハラさせてくれるし、展開も飽きさせない。革命軍のボスとバート・ランカスターの革命についてのやりとりはなかなか奥が深くて単なるアクションではないと思わせる。革命を「恋愛」に見立てて、最大の敵を「時間」といわせるあたりには膝をたたいてしまった。

ラストは「プロフェッショナル」というには少し甘い気がするが、逆にこうでなくちゃ、と喝采を贈りたい。

いい映画だった。

TV「ソロモンの偽証」

f:id:katsu703:20211229200928p:plain

宮部みゆき原作ということでWOWOWで録画し鑑賞。

まあ、いろいろあるけど切り口と落としどころ、思春期の少年の葛藤をごまかさなかったところがさすが宮部みゆきだ。

上白石ほにゃららは朝ドラに出ているよな、すいぶん印象が違うな、もしかして昔の作品か、歳を取るとずいぶん灰汁が抜けるな、と思っらなんとびっくり姉妹だった!!

遺伝子の恐ろしさよ。

小林薫の存在感はさすが。

 

TV「パレートの誤算 ~ケースワーカー殺人事件」

f:id:katsu703:20211211013533p:plain

橋本愛ちゃんが出ていたので録画していたものを鑑賞。

細かいエピソードが薄っぺらく感じてしまうのはしかたがないとして、けっこうひねりが効いていて楽しめた。

刑事役の北村有起哉は存在感がある役者だなあ。彼が出るだけである種の緊張感が漂うのはいい。これからもっと活躍するだろう。ただし、パターンにはまってしまいやすいキャラクターなのが少し心配。まあ、私が心配してどうなることでもないし、余計な心配だろうが。

愛ちゃんもいい。やはり主人公のキャラの出し方、存在感は大したもの。

5時間もったのも彼女のおかげだろう。

ラストが後味の悪いものになることを心配したけれど杞憂だった。

本「大阪弁の犬」

 

大阪弁の犬

大阪弁の犬

Amazon

自伝といううたい文句を読んで購入したが、どこが自伝?という感じ。

単に昔話を中心にしたエッセイ集だった。

ある時期頂点にたった漫画家がどのように誕生したのかを知りたくて購入したが全くの期待外れ。

エッセイ集としても「あの漫画家の」が無ければほとんど読むべきところは無い。唯一大阪という中心を外れた場所の昔の雰囲気とそこからどのように脱出したのかを知りたい人には面白いかも。

やはり、この人は漫画の人だなという思いを強くした。