DVDは出ていないらしい。そうだろうな。
つまらなかったら、途中で観るのを止めようと思っていたのだが、最後まで観てしまった。最近、「北の国から」を観ているので田中邦衛の影響かもしれない。
あと惹かれたのは製作された1971年ごろのあのどうしようもない閉塞感の漂う街の風景かもしれない。なんといえばいいのか、ぼんやりとよどんだ灰色の風景。。。
戻りたいとは思わないが目を離すことができない風景。
当時、三無主義(無関心、無気力、無責任)といわれた典型的な若者を体現した弟と封建的なふるまいが身に染みている兄の確執を描く映画だが、こんな映画がヒットするわけはない。おそらく創っている関係者もわかっていたことだろう。それでも何かをつくるとしたらこのような映画しかなかったのだと思う。
決して出来がいいわけではないが、当時の社会を知る人間にはどこかひっかかりが残る映画だと思う。
最後に、野際陽子がきれいだった。